昼間の空に案外、月は出ているものです
太陽は朝、東から昇って、夕方、西に沈みます。
(緯度の高い地方などは違いますし、日本でも季節によって日の出日の入りの変動はあります)
月は違います。
毎日約50分ずつ月の出の時間が遅くなるので、空に居る時間はさまざま。
新月は。太陽のすぐそばにいるので、朝昇り、日没の頃に沈みます。
三日月は。夕方、西の空で輝き、日没後、しばらくして沈みます。
半月(上弦)は。夕方、南の空で輝き、真夜中に沈みます。
太陽の反対側にいる満月は夕方、東から昇り、朝、西に沈みます。
舞台では、セリという装置がありますよね。
演者が舞台そでから歩いて指定の位置に立つのではなく、
ステージフロアの下に作られた仕掛けから昇って突然指定の位置に現れることができる装置。
「空にもセリがあって
夕方になると仕掛けが開いて、三日月は西の空に現れ、スポットライトを浴びて輝く」
ということはもちろんありません。
夕方になる前も、三日月や半月もずっと空にいるのです。
太陽がまぶしくて見えづらいだけで、ずっと青空の中にいるのです。
舞台の目立たないところで出番を待つ役者のように。
三日月は日の出の1~2時間後に東から昇って空にいます。
半月(上弦)は昼前後に東から昇って空にいます。
さて、青空の中にいる月、肉眼でどのくらい見えるのでしょうか。
さきほど「太陽がまぶしくて見えづらい」と書きましたが、実は案外見えるんです。
こちらが昨日3月27日12時30分頃の月。
東の空に浮かぶ上弦の月、半月です。
(正確にはこの時輝面率49%)
肉眼ではっきりみえます。
こちらは13時すぎに撮ったもの。
花がほころびはじめたソメイヨシノの向こう側に浮かんでいます。
18時30分頃、南南西の空の半月。
欠けている側も写りました。
こちらは3月25日、昼前の月。
旧暦6日の六日月。半月の二日前の月です。東の空にしっかり見えていました。
ステラナビゲータでデータを見ると、月齢4.7。輝面率29%。
月が細くなればなるほど、太陽との距離も近く、青空の中で見えづらいわけですが
どのくらいの月でも肉眼で見えるものなのでしょう。
こちらは今年の1月23日の昼前の月。
南東の空に白く浮かび上がる三日月の翌日の四日月。
月齢2.6。輝面率10%。
ステラナビゲータでどのくらい太陽と接近しているのか再現してみますと。
太陽が南にいる時に、南東の空にいます。
こんなに近いところにいても実は肉眼で見えるのです。
こちらは今年の1月18日の10時すぎの南の空の月。
新月の二日前の月なので、向きが逆になっています。
月齢27。輝面率9%。
こんなに細くても太陽と近くても肉眼で見えるんですね。
ただ、輝面率が10%前後になると少し探すのが難しいかも、
ステラナビゲータなどで出る方角を調べて検討をつけるのがおすすめです。
また、日光が目に入らないように、太陽を建物の陰に隠すなどして、
空を眺めるのがいいでしょう。
« 2015年の桃源郷に行きました(その2) | トップページ | 遊星商會さんの雪華シリーズにまいりました~ »
「 月見るシアワセ」カテゴリの記事
- 中秋の名月を愛でました~(2024.09.19)
- 西の空に三日月が見られました。金星も上にキラリ(2024.09.05)
- 2024年6月のストロベリームーン(2024.07.24)
- 三日月より細い二日月をみられました~(2024.04.10)
- 今年初の満月と遠くからのスカイツリー(2024.01.28)
コメント