青みがかったグレーにうっとり、梨水さんの墨絵展
先日、墨絵作家の梨水(RISUI)さんと
プロダクトデザイナーのManamyさんのコラボによる
「帯たたみと墨絵展」(at 代官山space K)に行ってきました。
梨水さんの青みがかった墨の濃淡が織りなす世界と、
Manamyさんがセレクトされた大正から昭和にかけての帯の柄とのコラボがとても素敵でした。
今日はいくつかの作品をご了承を得てご紹介します。
墨の濃淡のこまやかさ、帯に使われた金糸の輝きほか、
写真では再現しきれていませんが、少しでもお伝えできましたら。
こちらは「富士 Mt.Fuji」という作品。
ダイナミックです。勇壮な霊山のパワーが伝わってきます。
この梨水さんの墨絵の背景となっているのが帯なんですね。
松林のような柄は、富士山のモチーフにぴったり。
墨絵に帯の生地の額という組み合わせは今まで見たことありませんでした。
でも、見事に合っています。
そういえば、日本の掛け軸って、
墨絵などの作品(本紙と言われる部分)の背景の「中べり」といわれるところは
キラキラした帯のような生地になっていますよね。
今まで誰も思いつかなかったのが不思議。
こちらは「冬 Pine」という作品。
松の墨絵とまつぼっくりが織り込まれた帯の組み合わせ。
渋い、クールな色調ですが華やかでみとれてしまいました。
こちらは可憐な「春 Tulips」。
私のカメラの具合で少し暗く写っています。
チューリップの立ち姿が可憐。
レトロでモダンな印象です。
アップで。
少し青みがかった墨の色がとても美しいです。
いろんな色合いを感じるのですが、
使っていらっしゃるのは同じ墨一つ!
水加減で濃淡が生まれているのですね。
九谷焼の赤絵と似ていますね。
先日、赤絵作家の架谷庸子さんにお会いした時、
赤やピンク、オレンジに見える模様が、実は同じ赤の顔料だけを使い、
水の濃淡で色の差を出していることを教えていただいたので、
共通しているなあと思いました。
こちらは「愛 Roses」。
薔薇の花がほわっとした色合いなのですが、花の中央の花びらが巻いてあるところが、
濃い色の渦巻きになっている様子が小粋です。
薔薇のまわりにうす~~~く墨色があって、それが花のオーラのようで、
華やかさを出していらっしゃるなあと思います。
「帯たたみ」というのは帯の生地でつくられた小物入れのようです。
眼鏡やスマホ他を入れるための。
私は、一見シック、でも華やかさもある。というものが好きなので、
こちらの作品にも惹かれました。
梨水さんのHPはこちら(ttp://risui-sumie.sakura.ne.jp/wp/)
ManamyさんのHPはこちら(ttp://griddesign.jp/)
実は梨水さんは私が毎年春に訪ねている桃源郷
(詳細は花INDEXからお訪ねいただけたら)を教えてくださった方でもあります。
ギャラリーで桃源郷談義もさせていただきました。
私が3月に行った時の画像をお見せしたりして。
梨水さんは盛りの時に行くことができず、
桃の花がほぼ終わった4月2日に訪ねられたそうなのですが、その時の写真を拝見するとすごくいいのです。
あまりに桃が散ったばかりですと「終わった感」がありますが、
そこからちょっと経った、桃の木は新緑だけ、ぐらいの季節になると、「全然あり」ですね。
鮮やかなピンクの桃がいなくなってしまった分、
花々や新緑の緑の淡い、繊細な色合いが引き立ちます。
桜もありましたし、黄色い花も健在。
山の緑のバリエーションも豊かで、私も来年は桃が盛りの時期と、
「桃が終わった」感が終わる頃に訪ねてみよう、と決心しました。
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コメント
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Emiさん
素敵に紹介してくださってありがとうございます。
今日、私が帯を買ったアンティークモール銀座のSUZUKIさんというお店の方から
Emiさんのブログで私の作品を見たというメールをいただきました。
もうびっくり!人って思わぬところで繋がっていますね。
そして、やはり縁のある方は理由があって繋がっているのだと再認識。
オフシーズン桃源郷にぜひご一緒しましょうね!
投稿: 梨水 | 2015年4月27日 (月) 12:48
梨水さん。私の方こそ眼福なひとときを過ごさせていただきました。ありがとうございました。
梨水さんが帯を買われたお店の方が私のブログで梨水さんの作品をご覧になっていらしたなんて。うれしいです。
オフシーズン桃源郷、ぜひ楽しみにしております!
投稿: emi | 2015年4月27日 (月) 13:27