赤絵作家の架谷庸子さんの作品 at 伝統工芸青山スクエア
赤絵の作家の架谷庸子(はさたにようこ)さんが
伝統工芸青山スクエアに出品されるとうかがって早速訪ねました。
架谷さんは赤絵細描(あかえさいびょう)の第一人者福島武山氏に師事し、
注目されている若手のおひとり。
私は架谷さんの雪華をモチーフにした作品に一目惚れ
以来、赤絵のあらたな世界に魅了されているのです。
作品の撮影&紹介をご承諾くださいましたので素敵な世界へ皆様をご案内します。
箸置き。
枝のようなモチーフに北欧的な雰囲気を感じます。
ゆるゆるっと並ぶドットがかわいい~。
オレンジと赤の配色に見えますが、どちらも同じ赤絵の具。
水の薄め具合で発色が変わるというのが不思議です。
かくれんぼシリーズの作品の内側です。
書道のように筆を走らせるのではなくて、幾何学模様が並ぶところも
「和」に「洋」を吹き込んでいるのだと思います。
クジャクもリズミカルに並びます。
注目は一番下。
クジャクの頭だけ見えていますよね。
普通の発想だと三羽の姿だけにしてしまうと思うんです。
あえて、下部にクジャクの頭があることで、
まるでテキスタイルのようにクジャクが続く柄の一部分を切り取って作品にしました、という感じがします。
器の下にも上にも縦にクジャクがいっぱい並んでいる姿が想像できて、
スケールが広がる効果があると思うのです。
(架谷さんがそれを狙っていらしたのかはうかがっておりませんが)
クジャクの作品の内側。
赤絵の具が作り出す赤のグラデーションと金、鮮やかなブルーにうっとり。
合計3色だけでこの豊かさ。
24日は架谷さんによる実演もありました。
<白地にドットやスクエア他、テーマの柄がリズミカルに並ぶ。
北欧的な要素も感じさせる作風(←私が勝手に名づけました)>
と並行して、今取り組んでいらっしゃるのが、
細かな柄を埋め尽くす赤絵細描ならではの作品づくりだそうです。
こちらのカップは麻の葉模様のアレンジ、亀甲のアレンジなどがぎっしりと空間を埋め尽くすようです。
細かな輪郭で描いたあとに焼いてから次の、「面」を塗る工程を実演でされていらっしゃるところです。
別の作品です。
網目のように細かな線が放射状に広がっていく様子は圧巻。
金が使われているのでとても華やか。
架谷庸子さんは伝統工芸青山スクエアの
「和くらし大好き!集まれ女匠衆」の8月5日(水)までの第一部に出品されています。
このブログ内で架谷庸子さんの作品に関する記事は
架谷庸子 site:http://hoshi-biyori.cocolog-nifty.com/star/
で検索くださいませ。
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コメント
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emiさん
架谷さんの箸置き、綺麗ですね。。。
どんな日本食(に限らず)だったら合うだろう?と
思わず、考えてしまいます。
これほど作品に「赤」を使われていると言うことは
きっと中国でも、喜ばれる作品ではないでしょうか。
その世界中のどこにいても通用するデザイン力で
T-shirtやバックも、素材が違うので、色合いや風味も変わってくるかも知れませんが、創って頂きたいなぁ。。。
投稿: おんぽたんぽ | 2015年7月30日 (木) 13:40
おんぽたんぽさん。ほんとですね。中国の方もこの赤と金の世界、歓ばれると思います。中国以外の方ももちろん。白地に赤の小花が並ぶような作品はヨーロッパのラブリーなテキスタイルのようでもあります。Tシャツ、バッグになっても素敵でしょうね!
投稿: emi | 2015年7月30日 (木) 15:49