ガビチョウとはシリーズ(その2)画眉鳥とは&特定外来生物
ガビチョウ。どんな鳥でしょうか。
広辞苑第六版(岩波書店)にも画眉鳥は取り上げられています。
がびちょう【画眉鳥】スズメ目チメドリ科の一種。
原産地は中国南部。鳴き声が良く飼鳥。日本で一部の低地林で野生化。
と書かれています。
ちなみに広辞苑第四版に画眉鳥はありませんでした。
次に『コンサンス鳥名事典』(三省堂 2005)から抜粋引用を。
ガビチョウ/Garrulax canorus Hwamei
スズメ目チメドリ科
囲眼部と眼の後方にのびる眉斑の白色は顕著であるが、台湾の亜種G.c.taewanusにはこれらの白色部はない。
中国ではなじみのある鳥の一つ。ソウシチョウなどとともに移入外来種として問題視されている。
英名は中国語で美しい眉斑の意。
荒々しく大声で鳴くことから、英名でLaughing Turush(笑うツグミ)とも呼ばれる。
『決定版日本の野鳥650』(平凡社 2014)から抜粋引用。
日本では1980年代に九州北部で見つかり、以降、九州中部以北、本州、四国でも見られ、
東北地方南部まで拡大している。
眼のまわりから過眼線は白色の勾玉模様で目立つ。
囀り(さえずり)は大きい声で、
「ヒョイヒーヒョイヒーギュルルチョイチリ ピュウピュウピュウ」などと複雑に鳴く。
地鳴きは「ピィーピィーピィー」「ジェッジェッ」などと鳴く。
↑「ヒョイヒーヒョイヒー」と書かれているくだりが私が「うれしーうれしー」と聞こえるくだりだと思います。
「図説日本鳥名由来辞典」では
「畫眉鳥」と、画の旧字の表記で取り上げられています。
p109より抜粋引用。
眼の周囲から後方への白斑が目立つ。畫眉の名はこの白い眉からつけたものであろう。
中国の南部に生息し、鳴声がよいので飼鳥として珍重され、昔からわが国にも輸入された。
出版されている野鳥のガイドブックを見ると、3つに分かれます。
1)ガビチョウが載っている。昭和になってから輸入された鳥と記されている。
2)ガビチョウが載っている。江戸時代から輸入された鳥と記されている。
3)ガビチョウが載っていない。
外来の鳥のため、掲載していないガイドブックもあるのかしらと思いました。
そして画眉鳥、実は問題児だったのです
日本の侵略的外来種ワースト100 に指定されています。
国立環境研究所(ttps://www.nies.go.jp/)の侵入生物データベースに登録されています。
侵入生物データベース→日本の外来生物→鳥類→ガビチョウ
今日現在の直接のURLは
ttps://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/DB/detail/20150.html
このデータベースでは侵入経路として
愛玩用・観賞用に輸入された飼い鳥が逃げ出す、
あるいは飼い主によって放たれ,野生化したと考えられる.
侵入年代江戸時代から輸入の記録があるが、
野外では1980年代に北九州で観察されたのが最初である。
関東では1990年に山梨で最初に観察された。
と書かれています。
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