江戸時代のガビチョウシリーズ(その2)画像まとめ
画眉鳥(ガビチョウ)は鳴き声がうるさいですし、迷惑鳥と思っている方もいるでしょう。
侵略的外来種ワースト100にも指定されています。
ですが、鳴き声に聞き惚れてしまいました。
生の姿は見られていないのですが、そのビジュアルにも惹かれます。
目のまわりを囲む白いライン。古代エジプト人メイクのような、京劇メイクのような。
江戸時代に描かれた画眉鳥も、この白いラインの特徴が巧く描かれています。
スケッチした人は(模写を除く)はあの鳴き声をどう感じたんだろう。
なんて想像しながら図譜を見るのは楽しいことです。
part1で青字にした文献の画像を一挙ご紹介します。
国図と略しましたものは国立国会図書館所蔵のものです。
東洋文庫所蔵の画像の二次利用はご遠慮ください。
画像はクリックで拡大します。
通し番号は便宜的に私が振ったものです。(cf. part1)
5z来禽図巻の画像は神戸市立博物館のこちらの下から2番目の絵をご覧ください。
リンク切れでしたら神戸市立博物館→名品撰→長崎絵画
7百花鳥図/国図
8外国産鳥之図/国図 白いラインがくっきり。くちばしのまわりにはひげのようなものも。
10唐紅毛渡鳥写生/国図 目が楳図かずおの漫画チック。
12z海舶来禽図彙説/国図
↑ボストン美術館にも所蔵あり。こちらです。色鮮やか。
16禽譜/東洋文庫所蔵
↑華やかな花鳥画。アートでありながらしっかり特徴がとらえられています。
18百鳥図
20鳥譜写生図巻/東洋文庫所蔵 この絵も目が楳図かずおの漫画チック。
21水谷禽譜/国図
21z花鳥写真図彙/国図
31不忍禽譜/国図
32禽鏡/東洋文庫
↑曲亭馬琴(滝沢馬琴)編纂による「禽鏡」。
「不忍禽譜」の絵とほぼ同じであることがわかります。
どちらがどちらかを模写したものか、それとも別の元絵があり、
それを模写したのが「不忍禽譜」と「禽鏡」なのか、もう少し調べてみます。
34長崎渡来鳥獣図巻/画像提供:東京国立博物館
↑白いラインの特徴をとらえています
38薩摩鳥譜図巻/国図
45博物館禽譜/画像提供:東京国立博物館
45z錦窠禽譜/国図
白いラインはまさに画眉鳥ですが、のどから腹がとてもカラフルです。
45z錦窠禽譜/国図
↑こちらも錦窠禽譜の中の絵ですが、「峨眉山」の峨を使った峨眉鳥と記されています。
※このブログで画像をご紹介しておりませんが、
8zの『衆禽画譜』の野鳥帖にも画眉鳥は描かれています。
『高松松平家所蔵 衆禽画譜 水禽・野鳥』
香川県歴史博物館編集(香川県歴史博物館友の会博物図譜刊行会 2005)p81に掲載されています。
白いアイライン、おなかの白い斑点ほか、巧い筆運びで描かれています。
『衆禽画譜』についていはこちら に。
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江戸時代の画眉鳥の絵をたくさん見つけられてうれしかったです。
これらの子孫も現在棲息しているのでしょうか。
ガビチョウシリーズINDEXはこちら
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