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2015年11月26日 (木)

馬琴と画眉鳥シリーズ(その4)馬琴の『禽鏡』と『不忍禽譜』の画眉鳥の絵が同じ

パソコンを修理に預けていた時もあり、1か月以上ブランクがありますが、画眉鳥シリーズです。
当初1ケ月だけ調べ物をする予定が4ケ月以上経った今でも続行です。

今日は馬琴が編纂した鳥図鑑『禽鏡』(天保5年)と、屋代弘賢の『不忍禽譜』(天保4年)の画眉鳥の絵について。

2つの絵がそっくりなんです

こちらが『不忍禽譜』の画眉鳥。国立国会図書館デジタルコレクションより。
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こちらが『禽鏡』第三巻の画眉鳥。東洋文庫所蔵(画像の二次利用はご遠慮ください)
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ほぼ一緒ですよね!

考えられるのは3つ。
1)『禽鏡』が『不忍禽譜』の画眉鳥の絵を模写した
2)『不忍禽譜』が『禽鏡』の画眉鳥の絵を模写した
3)『禽鏡』も『不忍禽譜』も同じ画眉鳥の絵を模写した


どれでしょう? 調べてみました。

まず
<屋代弘賢(やしろひろかた)について>

江戸時代の国学者。(1758-1841)。通称は屋代太郎。源弘賢の名もあります。
曲亭馬琴(滝沢馬琴)は1767年生まれですので馬琴より9歳年上です。

<馬琴と屋代太郎の接点は>

馬琴の日記や書簡を読むと、馬琴と屋代は交流が深いことがわかります。

屋代太郎が馬琴の家に行ったり、本を貸し合ったり。
屋代太郎から鳥をもらって馬琴が飼ったことも日記に記されています(文政10年3月15日ほか)

ただ、残念ながら
馬琴の日記や書簡に屋代太郎との画眉鳥の絵や鳥類の本の貸し借りのたぐいの記述はみつけられませんでした。

ではありますが、二人とも好事家が集まる耽奇会、兎園会のメンバーであることがわかりました。

耽奇会(たんきかい)・・・珍奇な古書が、古器物などを持ち寄り、考証を加え論評しあう会。
兎園会(とえんかい)・・・奇事異聞を披露しあう会。

(↑国立国会図書館のttp://www.ndl.go.jp/exhibit60/copy2/2kenbun.htmlを参考)

となると、耽奇会、兎園会に誰かが画眉鳥の絵を持ちこみ、それを馬琴や屋代が転用したとも考えられます。

<耽奇会、兎園会の記録を調べると>

耽奇会の記録は『耽奇漫録』に、兎園会の記録は『兎園小説』に残されていました。
結論からいいますと、私が調べた限り、画眉鳥の絵はこの二つの会の記録に出てきませんでした。

ですがいくつかの鳥の絵が耽奇会で披露され、情報が共有される様子がわかりました。
杜鵑(ほととぎす)、仏法僧、善知鳥など。

あくまでも私の推測ですが画眉鳥のスケッチも馬琴か屋代、どちらかが好事家仲間から仕入れ、共有しあったのではと思います。

参考文献
『耽奇漫録 上』『耽奇漫録 下』吉川弘文館(1993 1994)
『兎園小説』吉川弘文館「日本随筆大成シリーズ」より

ガビチョウシリーズINDEXはこちら

2015年11月19日 (木)

関井一夫さんの万華鏡展が日本橋高島屋で開催されています

2015年11月18日から日本橋高島屋で関井一夫さんの万華鏡展が開催されています。

芸大で鍛金を学ばれ、金属工芸に30年以上携わってこられた関井一夫さんが造られる万華鏡。
オブジェとしてずっと眺めていたい美しさと存在感、筒を手に取って覗いた時、さまざまな素材や色合いのオブジェクトが繰り広げる華麗な世界を堪能させていただきましたheart04

関井一夫さんと高島屋さんにありがたくも撮影とブログへの掲載許可をいただきましたので、ご紹介します。
万華鏡の撮影は難しいです。
繊細な発色を画像で再現しきれていないのですが、あでやかな世界をおすそわけできましたら。

こちらはリンゴがモチーフの「りんご林檎万華鏡」。
20151118_01sekiikazuo_ringo1

林檎を模したふた部分は、真っ赤ではなく、かといって金色の金属の色でもなく。
オーブンでじっくり焼いたタルトタタンみたいな色とツヤがたまりません。
へたを持ちあげると中に万華鏡が。

覗くと。
20151118_01sekiikazuo_ringo2

アップルレッドや、林檎のような丸いフォルムがあでやかですapple

こちらは秋桜(コスモス)。
万華鏡はオイルタイプ。筒を回すとゆるやかにオブジェクトが動きます。
コスモスの花々の可憐さにうっとり。
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こちらは紫陽花の万華鏡。
覗き口越しに。紫色の紫陽花が広がるようなしっとりさ。
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筒の奥だけではなく、円柱の筒の内側にもオブジェクトが映るので
無限に広がるスペイシーさがあります。
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スノーフラワー。
覗いた2画像を1枚にまとめてみました。
冬に咲く白い花のあいらしさ。
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金属板を鎚で叩いて浮彫状にする鎚起(ついき)という技法で造られた
カワセミの万華鏡「黄銅鎚起川蝉万華鏡」
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長~い口ばし。お腹のデコボコ部分の色合いも素敵です。
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ペンギン。
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立ち姿がかわいいです。
ペンギンを手に取って、覗くと。
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海のような濃い青、氷のような半透明の白いオブジェクトが印象的。

画像ではおわかりづらいと思うのですが、白い中央部分が浮き上がって見えます。
筒の内側に画像が広がっています。

ミミズクの万華鏡「黄金鎚起木菟万華鏡」。
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海老蔵顔負けの「にらみ」!!
カラフルに色付けされていないのに、表情豊かなのは鎚起と
エッチングのなせる技なのでしょう。
ゴツゴツした質感が心地よく、見ていても飽きません。

後ろ姿。
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インドのヘナアートを想わせる「ペイズリー」模様がいっぱい。

覗くと。中央に深い色。まわりに緑や黄色が現れ、光にキラキラ輝きます。
オブジェクト同士の奥行き感があります。
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「月夜の明るい夜、葉の黒い影越しにミミズクが空を見上げている」イメージとうかがいました。

まさに、深い夜の森にいる気がしました!

可愛い顔をしていてスケールに圧倒されたのが「黄金鎚起月見兎万華鏡」。
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漆のような黒を背景に金箔のように輝く金色、黄色のオブジェクトが輝きます。
和の華やかさを感じさせます。
筒の内側にも画像が広がります。
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紅薔薇万華鏡では♥のフォルムも現れました。
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リスの万華鏡には木の実などが使われているんですよ。
まるでリスちゃんが森で集めた宝物コレクションのよう。
まわすと。カサッ、カシャッ。
他のオイルタイプの万華鏡とは少し違う構造になっています。

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金属というと木よりもクールな印象がありますが、木彫りに近い素朴な温かさを感じました。
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リスのしっぽもほっこりしたものを感じます。

関井一夫さんの万華鏡展は2015年11月18日(水)~12月1日(火)まで
日本橋高島屋6階美術彫刻コーナーで開催。
最終日は16時で閉場とのこと。

晩秋の眼福に。

2015年11月15日 (日)

2016年の月の満ち欠けカレンダーのミニコラムを書かせていただきました

久しぶりの更新となります。

今年も残りひと月半ほど。
「年内は休まず営業します」の張り紙が貼られたり、
来年のカレンダーが販売される時期となりましたね。

グリーティングライフ社さんが出されている月の満ち欠けカレンダー。
2016年版もミニコラムを書かせていただきました。

20151111mooncalendar


天文畑ではない私。
天文としての月に関することはまだまだ勉強中。
2016年は、「月」が使われている漢字、ハワイの女神ヒナ、
江戸時代に人気だった行事「二十六夜待ち」などについてもご紹介しています。

毎日の月の形を意識したいな。
仏滅、大安などの六曜が書かれているけれど和風過ぎないカレンダーを飾りたいな。
月に関する雑学を知りたいなという方はぜひぜひ。愛用いただければ幸いです。

伊東屋さんほか大手文具店、本屋さん、
六本木ヒルズのグリーティングライフさん直営店「ペーパーミント」さん
(ttp://papermint.jp/)ほかで好評販売中です。

大きさは3種類。

小さいのがフロッピーサイズ。

グリーティングライフ 月の満ち欠け 2016年カレンダー 卓上 フロッピーケース C-773-mp

中くらいのが卓上版。

グリーティングライフ 月の満ち欠け 2016年カレンダー 卓上 C-758-mp

大きいのは壁掛けタイプ。B4サイズです。

グリーティングライフ 月の満ち欠け 2016年カレンダー 壁掛け C-741-mp

アマゾン、楽天ほかネットで売れ切れになっても実店舗では在庫がある可能性が。
ぜひみつけて、気に入ってくださって、お手元に置いていただけたらうれしいです。

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emi (秋田恵美)

  • プラネタリウムでのヒーリング番組制作に携わった後、現在は 土井利位侯の「雪華図説」をライフワークとして調べ中の図書館LOVER。              興味対象:江戸時代の雪月花、ガガーリン他。最近は、鳥にも興味を持ち始め、「花鳥風月」もテリトリーとなっています。
    コンタクト: メールアドレスはhoshibiyorihappy*yahoo.co.jp このyahooの前の*を@に変えてご連絡下さいませ
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