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2015年12月28日 (月)

ロバート・サブダ氏のキリスト降誕と沢知恵の「久しく待ちにし」。おごそかで心に沁みます

クリスマスが終わったあとにクリスマスの話題となってしまうのですが。

飛び出す絵本やカードを収集されている方に貴重なコレクションの数々を見させていただきました。

IT技術が進んで、薄い板(タブレット)に世界中の出来事や宇宙までもが映るという
魔法のような世界に生きている私たちですが、
それでも超素朴な、紙を開いたら紙が飛びだす、というポップアップの魅力は褪せることがありません。

なぜなんでしょう。
あの開く時のわくわく感。たかが紙なのに、別世界にはいりこんでしまいますよね。

ポップアップの世界ではロバート・サブダ(Robert Sabuda)氏が
マシュー・ラインハート(Matthiew Reinhart)氏とともに第一人者であることも知りました。

アリスを襲わんとばかりにトランプたちが飛びだす『不思議の国のアリス』の絵本をご覧になったことはありませんか。
不思議の国のアリス (とびだししかけえほん)

欲しいと思いながら、買っていないのですが、あのアリスもサブダ氏の作品でした!

さて、サブダ氏の数々のpopupクリスマスカードの素晴らしさに
目が♥♥になった私ですが、特に心にずしっときたのが、
「キリストの降誕(Nativity )」です。

作品をご紹介します。
サイズはB5かA4ぐらいあります。
ですので開くとB4かA3ぐらいあります。(測っておらずうろ覚え)

外側表面。
Robert_sabuda_nativity01

東方の三博士がラクダに乗って、キリストのところを訪ねようとしている絵ですね。
空にはベツレヘムの星も輝いています。

裏面。
Robert_sabuda_nativity02

サブダ氏はシンプルな線とベタで塗った色彩が特徴。
飛びだす花のカードだと表にはその花の部分アップを描く、など、絵柄の大胆なトリミングも特徴です。

開きかけたところ。
Robert_sabuda_nativity03

中央のV字に折り曲げられているところが屋根の裏側。
カードを開くにつれ屋根が持ち上がります。

完全に開いたところ。
Robert_sabuda_nativity04

と思いきや、私の早とちり。

↓こちらがケースに印刷されている見本。
Robert_sabuda_nativity10_2
比べてみると。イエス様の手前にあるV字部分が3人の奥まで持ちあがるのですね。
私の開き方が中途半端でした。

イエス様。愛らしいです。
Robert_sabuda_nativity05

3人の表情を見ているとあたたかな気持ちになります。

アップで。

Robert_sabuda_nativity06_4

羊飼いも素朴な絵なのが空想をかきたてます。
Robert_sabuda_nativity07

東方の三博士とラクダ。
Robert_sabuda_nativity08

クリスマスといえば、サンタの赤や白、クリスマスツリーの緑や雪の結晶。
華やか。明るい。陽気な鈴の音が似合うようなイメージがありますが、
この「キリストの降誕」には雪もないですし、馬小屋の中が描かれているので色合いは茶系で地味。

それでも絵と世界に引き込まれます。
イエス様を中心に黄色がグラデーションで描かれているのです。
Robert_sabuda_nativity11
羊飼いや三博士の足元まで。

全体がぺったりとした色彩で塗られているテイストだからこそ、
このグラデーションが活きるのだと思います。そこから光が「ほわっ」と輝いているように見えます。

サンタも雪もツリーもない。
遠い遠い時代の遠い遠い異国。もっとも聖なる場所の、最も聖なるひとときを描いた作品。
私は幼稚園こそ少しキリスト教系でしたが、クリスチャンではありません。
それでもこの「キリストの降誕」のおごそかさに惹かれました。
心があたたかくなりました。
**************

さて、この作品を拝見した時に、頭によぎった讃美歌があります。
それは沢知恵さんのアルバム『いいうたいろいろ4 世界の讃美歌』に収録されている
「久しく待ちにし」。
いいうたいろいろ4世界の讃美歌

けっして華やかではない、どちらかというと暗いメロディーなんですけど。ずしりと心にしみいるのです。
沢さんの歌声もいいんです。合唱団のような声ではなくて、ゴスペルが似合うし、どことなく「美空ひばり」系。


沢さんのご両親がともに牧師という環境だからでしょうか。
日本語で「主よ 主よ」という呼びかける言葉にこめられた祈りが伝わってきます。
主を慕っているのが伝わってきます。

サブダ氏のポップアップ「キリスト降誕」はMOMAのもののようですが
Robert_sabuda_nativity09

今は入手は難しいのかも。

それでも来年、このポップアップをご覧になる機会がある方は
ぜひ、沢さんの「久しく待ちにし」と一緒にお愉しみください!

沢さんの「久しく待ちにし」はレコチョクでも試聴できます。(2015.12.28現在)
「レコチョク 沢知恵 久しく待ちにし」で検索してみてください。

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コメント

emiさん

お久しぶりです☆

今日、『不思議の国のアリス』のカレンダー(来年分何故か妹から2冊目)を
もらいました。

『不思議の国のアリス』の絵本、英語版ですが、今は亡き友人から
プレゼントされました。

こんな風に、不思議の国のアリスのことなど、何も思ってなくとも
シンクロがあると、見守られてるなぁと感じます☆

ご紹介、どうもありがとうございました!

今年は、emiさんにお約束した「100人と心の交流」のお陰で
色んな場所に顔を出すことが出来ました。

100人はムリだったかも知れませんが^^、有意義な一年となったこと
心から御礼申し上げます。

どうぞ来年も、又宜しくお願い致します。

おんぽたんぽさん。いつもご覧くださりありがとうございます!
「不思議の国のアリス」のシンクロ、私もうれしくなりました!!

友人を亡くされたのはずっとおさみしいことと思いますが、アリスの絵本を大事にしていただけて、思い出していただけて、天国で喜んでいらっしゃることでしょう。

100人との交流を目指していろんな出会いを体験されたおんぽたんぽさん。
イコールいろんな出会いをまわりの方にプレゼントされたということですよね。

これからも交流楽しみにしています。よい年をお迎えくださいね。

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emi

  • プラネタリウムでのヒーリング番組制作に携わった後、現在は 土井利位侯の「雪華図説」をライフワークとして調べ中の図書館LOVER。月に魅せられ、毎日、月撮り。月の満ち欠けカレンダー(グリーティングライフ社)のコラムも担当。              興味対象:江戸時代の雪月花、ガガーリン他。最近は、鳥にも興味を持ち始め、「花鳥風月」もテリトリーとなっています。   コンタクト:各記事のコメント欄をご利用くださいませ。コメントは私の承認後、ブログ内に反映される仕様にしています。公表を希望されない方はその旨をコメント内に明記くださいますようお願いいたします。
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