春の雨や曇りの日に聴きたくなる音楽
春先の雨や曇りの日におすすめの音楽をご紹介します。
春。天気がよくてぽかぽか陽気にウキウキ。
コートを脱いでも寒くなくて、ゆるんでいられる。
そんな晴れの日ももちろん好きですが、
どんよりした鉛色の雲がたれこめて、少し冬に戻ったような天気や、
寒くはないけど、しとしとと雨が降る日もなぜか好き!
という方はいらっしゃいませんか。
秋の雨だと、しんみり。さみしくなります。
でも春だと、さみしさはあまりありません。
芽吹いた植物、咲いた花が雨の雫をうれしがっているように見えるからかもしれません。
そしてどこか甘酸っぱい、ノスタルジックな気分になるのはなぜなんでしょう。
「ベルベット・イースター」荒井由実。
こちら(2014年3月30日)でも触れさせていただきましたが、
春のどんよりとした日やシトシト雨の日に、無性に聴きたくなる曲、
ダントツはユーミンの「ベルベットイースター」。
歌詞そのままを書くのは控えますが、窓辺で光る雨の雫が出てきたり、
天使が降りてきそうなほどに低くたれこめた雲の情景が出てきます。
荒井由実時代のアルバム『ひこうき雲』収録曲です。
ひこうき雲
「ヴェルヴェットイースター」川越美和。
「ベルベット・イースター」のカバーでは川越美和が秀逸!!!
ぜひ聴いていただきたいです。
手嶌葵のように、ふわっとしたオカリナの音色のような声質。
水に垂らした水彩絵の具がゆっくりと溶けていくような。
そんな声で歌う「ヴェルヴェット・イースター」。
この曲の持つ甘酸っぱさ、ほんの少しメランコリックな味わいを200%引き出していると言って過言はありません。
「ベルベット・イースター」が好きな方にはぜひぜひぜひぜひ、彼女によるこのカバーを聴いていただきたいです!!!
アルバム『1991~まだ神様が眠っているあいだに』収録曲です。
1991~まだ神様が眠っているあいだに
「窓枠の空」ウォン・ウィン・ツァン。
FRAGRANCE
やわらかくて深いピアノといえば随一のウォン・ウィン・ツァン。
ウォンさんのアルバム『フレグランス』収録曲。
ウォンさんがこの曲をどんな季節のどんな窓辺の空をイメージしてつくられたのかは存じ上げません。
ですが、私は勝手に春先の雨雲がたれこめている心象風景を想像してしまうのです。
少し明るさもあるのですが、決してピーカンで晴れているような明るさではなくて。
せつなくて。ひざっこぞうを抱えて自分の世界にこもりたくなるような。
そんな甘酸っぱさが広がる曲です。
「優しい雨」川越美和。
南国系の顔立ちの美少女。とても魅力的な歌声でしたが、現在は引退。
彼女の作品をご存知ない方が多いのは残念。
「優しい雨」はアルバム『リアルフェイス』収録曲。
Real face
少しアンニュイでしっとしとしていて素敵な楽曲です。
作詞は小椋佳、作曲は玉置浩二。
「花紀行」荒井由実。
『コバルトアワー』収録曲。
決して青空にピンクの桜。華やか。というイメージではなく、
花曇りのイメージ。
2014年のブログと重複しますが、短い曲ながら、しっとりとずっしりと心に残る名曲です。
COBALT HOUR
正岡子規の短歌。
短歌なのでおすすめの「楽曲」ではないのですが、春の優しい雨を想わせる作品といえば
この和歌。
くれないの二尺のびたる薔薇の芽の針やはらかに春雨の降る
春の栄養分を含んだ地面から伸びたバラの茎、葉。そこに赤く見える新芽。
固くなりきっていない針のやわらかさ。
しっとりと降る雨のやわらかさ。
地面を潤す雨。
さやかな雨音が聞こえてきそうな、浮き立つ心を鎮静させながら、おだやかに時が流れるような
そんな魅力的な作品です。
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