ガビチョウとはシリーズ(その5)「新潮45」に興味深い記事が
ガビチョウに逢いたくて。声に惚れてしまって。撮りたくて。やっと撮れた~。
とあまり大きな声では言えません。
なぜならガビチョウは特定外来生物として要注意人物、いえ、要注意鳥。
日本の鳥たちの生態系を荒らすとして増えたら危険な認定をされている鳥なんです。
西洋たんぽぽがその驚異的な生命力と繁殖力で日本のタンポポを駆逐してしまう。
その鳥版が起きるということなんだろうなと解釈しています。
具体的にどう環境を荒らしてしまうのか。
以下、私の推測。勝手に在来鳥の気持ちになってみました。
在来鳥たちへの被害
→
ガビチョウの大声のため、自分の声が目立たなくなる。求愛活動が邪魔される。繁殖が減る。
ガビチョウが自分の鳴き声を真似ることも、メスを混乱させ、婚活の邪魔になる。
繁殖活動に影響が出るだけではなく、美しい声を披露するというよろこびを邪魔する「舞台荒らし」。
愛鳥家家への被害
→
ガビチョウのおかげで在来鳥が減ったら、いろんな鳥に逢える楽しみを阻害される。
鳴き声から「あの鳥だ!」と喜んでカメラを向けたら、ガビチョウの鳴き真似だった時の失望感。
大好きな鳥のささやかな鳴き声がガビチョウの騒音にかき消されて聴こえない。
近隣の住民への被害
→
とにかくうるさい。休みなく大声量で鳴き続けるのはもう勘弁。
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だから、ガビチョウに逢いたい、撮りたい!なんて大っぴらに言いづらいのですが、
昨日、撮った写真をみんなにお披露目しました。
そうしましたら、学生時代のサークルの先輩女性から、
今発売の「新潮45」で鳥類学者のさんがガビチョウに関する記事を書かれているというのを教えていただきました。
早速読ませていただきました。そこには朗報が書かれていたのでした!
詳細を。
川上和人氏の「鳥類学者の優雅で過酷な日々」という連載のNo.17。
<ガビチョウ来りてさえずれど>というタイトルのエッセイです。『新潮45 5月号』p264~267
こんな風に書かれています。抜粋で。引用は青文字。
ガビチョウは大きな声で太々しくさえずる姿が目立つため、つい悪影響を想像してしまう。
顔も恐いから、当然悪影響があるだろうちう先入観が働く。
川上氏はガビチョウの生息密度の高いところ、低いところ、未侵入のところで、
ウグイスをはじめとする在来鳥の生息数を調べたそうです。
ガビチョウが多いところでは在来鳥の個体数が減っているだろう・・・
はずが、減っていなかったのだとか。
つまり、現段階ではガビチョウが生態系を荒らし、個体数を減らすという証拠はないのだそうです。
(ただし、ハワイではガビチョウのために、在来鳥の生態系が崩れた前科はあるようです)
結局のところガビチョウによる国内での生態系影響は、今もってなお表面化していない。
と川上氏は最後に記しています。
つまり、表面化していないだけで、もしかしたら完全なシロとは言えないのかもしれません。
でも現段階ではクロとは言えない。推定無罪。
思わず、「勝訴」と書いた紙とこの記事を持ってガビチョウの森に駆け付けたくなりました。
で・も。
たとえ在来鳥の個体数などに影響がないとしても、うるささで愛鳥家や近隣の方が迷惑をこうむるのはよくないこと。
むくどりなみに繁殖して住宅街に生息されたら大変かも。
現段階ぐらいに、わざわざ生息している森に行かなければ声を聴けない。
姿がやっとみられる。程度の細々さを保ってほしいと思います。
(あの騒音に迷惑している人には、不愉快な内容かと思います。すみません)
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