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2016年4月11日 (月)

資生堂の香りの広告は宝物

学生の頃愛読していた雑誌『Nonnoノンノ』。
お気に入りの一つがホッチキス止めされた雑誌の中央に位置していた資生堂の香りの広告シリーズでした。

コピーライターが職業として注目されてきた当時、
この広告を見て、言葉で表現する面白さ、憧れを感じ、
また紹介されていく香り一つ一つにも興味を持ちました。

大好きな広告は今でも宝物としてファイルに保存しています。

リバージュ、MORE、ホワイトローズナチュラル、ノンブルノワール、琴、むらさき、禅、すずろetc.
大好きな香りもいっぱい。

愛用して、とくに好きだったのはノンブルノワールとむらさきとホワイトローズ(高かった)。
今でもあの香りをかげば当時のことが思いだせるはず。

禅のボトルのデザインも好きでした~。

さて、私は手元にこのお宝ともいえる広告があるのですが、
「大好きだったけれど雑誌もはるか昔に捨てちゃったし、記憶に残るだけ」
という方もいらっしゃることでしょう。

あの黄金の広告たちが本になっているのを知りました。


『異端の資生堂広告 太田和彦の作品』(求龍堂 2004)
異端の資生堂広告/太田和彦の作品



私が特に気に入っている広告をご紹介。製作者の名前もわかって感激!

以下、画像は私のお宝ファイルからです。
Shiseido1

A4の幅広のファイルに保存しています。

南むきの性格が、彼女の日常を、明るいものにしています。
コピー 佐藤芳文 写真 富永民生(1981)
Shiseido3

性格を現す言葉に「南むき」と持ってきたところに、
凄い!と思った当時の感動は今でもずっと残っています。


笑った 恋をしていた 春でした
コピー 坂野豊 写真 操上和美(1982)
Shiseido2

笑った(1枚) 恋をしていた(1枚) 春でした(1枚) 私のメモアール(1枚)
モノクロの写真をズームアウトしていく合計4枚で構成された広告。
まるで映画を見ているような、甘くせつない音楽が聞こえてくるような
うっとりとする広告です。


あなたとなら バラの日々
コピー 佐藤芳文 写真 操上和美

私の 見たい、 私。
コピー 佐藤芳文 写真 操上和美

そして上記のシリーズとは違うのですが、ノンブルノワールの広告も本当に印象的。

Shiseido4

デカダンスな雰囲気があります。
少し甘い香りも、NOMBRE NOIRの書体も素敵。

資生堂の広告は私にコピーやデザインの魅力を教えてくれました。

きっと私の世代でコピーライターになった人、デザイナーになった人の中に、
学生時代にこれらの広告を見て憧れた、という方がいっぱいいるはず。

当時、この広告に魅せられた人はぜひこの『異端の資生堂広告』をご覧ください。
ほぼ原寸サイズでの復刻なので当時の感動がさらによみがえるはずです。

2017.8.13追記

ノンブル・ノワールの黒いパッケージ、とっておいたつもりがみつからず。
そのかわりピュアコロンシリーズのファンシーローズが出てきました。

201708shiseido1

半透明のバラのつぼみ型の蓋が素敵なんです。
201708shiseido2

開けてみると。
ほのかに甘い香りがしました~。

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香り うっとり」カテゴリの記事

コメント

初めまして。
私もノンブルノワールのCM大好きでした。

雑誌に掲載された広告ページも切り取って残してあります。
当時、資生堂のTVCMや広告は群を抜いてセンスが光っていた気がします。

先日、ふと思い出して、そういえばあの香水って今も購入できるのかしら?と、
ちょっと検索してみたらこちらのページを見つけて感激しているところです!

まるでイラストのような画面と香水の原料を読み上げていくナレーション、
「亡き王女のためのパヴァーヌ」のけだるい音楽、、、今でも鮮明です。

それ以外の香水の事も書かれていて、あ~、そうだった!と懐かしくなりました。
この記事を書いてくださって本当にありがとうございます。

やまぐちえりこさま。はじめまして。やまぐちさんもノンブルノワールのCMがお好きで、広告のスクラップを保存されていらしたのですね! あの感動をネットを通じてわかちあえてすごくうれしいです。

30年ほど前になるのに、CMの場面、音楽、その時の空気感を今でも覚えていらっしゃるご様子が伝わってきます。

ノンブルノワールのあの少し甘い香りをまたかいでみたくなりました。さがせば黒くスタイリッシュな容器が実家に残っているかも。探してみようと思います。

コメントを寄せてくださって本当にありがとうございます。

emiさま
返信いただきありがとうございます。
実は私、当時ノンブルノワールを購入するに至らなかったのです。
価格の問題が大きかったのですが、、、。
スーリールとかフレーシュとかお手頃価格のコロンなどを使うに留まりました。
おそらく店頭で香りだけは試したはずですが、その記憶が残念ながらありません。
ぼんやりしたイメージのまま憧れている感じです。
emiさんの記事を読み勝手にイメージを膨らませているのです。
追加の記事にピュアコロンの事が書いてあり、そういえば○十年の時を経て残っているものが私の手元にもありました。
インウイの練り香水入りのペンダント、1989年度の花椿会感謝品フレグランス「花菫」ほとんど使っていませんが半分位に減っています。
それにしても廃盤を知ってますます思いを寄せてしまう「ノンブルノワール」です。

山口さま。スーリール、私も好きでした。追記のピュアコロンのことも読んでくださりありがとうございます。  インウイと花菫がお手元に残っているのですね。貴重ですね。インウイは都会っぽいイメージがありました。 花菫はにおいをかいだことがないと思います。

一連のフレグランスよりもほんの少しだけ後の時代になりますが、SASOUも好きでした。少しオリエンタルで甘くて。 

香りは嗅ぐと一瞬で昔に呼び戻してくれる不思議なパワーがありますが、実際に香りをかがなくても、「思い出す」だけであの頃に戻れる。
山口さまのコメントでいろんな記憶が呼び戻されてそう実感しました。
いい機会をつくってくださりありがとうございます。

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emi

  • プラネタリウムでのヒーリング番組制作に携わった後、現在は 土井利位侯の「雪華図説」をライフワークとして調べ中の図書館LOVER。月に魅せられ、毎日、月撮り。月の満ち欠けカレンダー(グリーティングライフ社)のコラムも担当。              興味対象:江戸時代の雪月花、ガガーリン他。最近は、鳥にも興味を持ち始め、「花鳥風月」もテリトリーとなっています。   コンタクト:各記事のコメント欄をご利用くださいませ。コメントは私の承認後、ブログ内に反映される仕様にしています。公表を希望されない方はその旨をコメント内に明記くださいますようお願いいたします。
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