架谷庸子さんの赤絵雪華紋平皿が我が家に。
くい(ひもを引っ張る)。
パンパーン!(クラッカーを鳴らすイメージ)
ついに、架谷庸子さんの赤絵細描の作品を手に入れました
雪華紋輪花平皿です。
桐箱の渋い紺色の紐を解く時、心はドキドキはやりながら、
居住まいを正されるような厳粛な気持ちになりました。
じゃ~~~ん。
見目麗しいです
描かれている雪華紋は、ほぼ、
江戸時代の殿様、土井利位(どいとしつら)侯が顕微鏡で覗いてスケッチした雪の結晶です。
↑クリックで拡大します
1830年頃に描かれた雪華たち。
雪華紋として日本に根付き、約200年近く経った今でも
さまざまな作品や雪の結晶雑貨に用いられています。
それらの多くは、雪の結晶ということで、白、水色系で描かれています。
でも、赤絵細描を手がける架谷庸子さんの雪華紋は赤のグラデーションと金。
それがすごく新鮮でもあり、また華やかで可憐で
「雪華」の「花」のニュアンスを存分に引き出していると思います。
私が今、タイムスリップできる能力があれば
このお皿を持って江戸時代の天保の頃にタイプスリップして
土井利位侯や雪華観察のブレーンであったという鷹見泉石にこのお皿を見せたいです!
赤絵で描かれた雪華たち。
図録「雪の華」(古河歴史博物館発行)には
土井利位筆の雪華を便宜上に分類した一覧表が掲載されています。
照らしあわせてみました。
金F9
A6
G1
(C5)
K3
(N7)
L2
この7つの雪華が使われていると思います。()は類似。
驚くことに、金以外は全部同じ赤絵の具が使われているんです。
3月に、青山の伝統工芸スクエアで架谷さんの作品展示と実演があった時に
撮らせていただいた画像ですが
3色の丸が並んでいますよね。
上から淡いピンク、朱色、濃い赤に見えますが、全部同じ赤絵の具。
水で溶く時
水が少ない→濃い赤
水が多い→淡いピンク
と調節できるのです。
赤一つでこれだけ豊かな色合いになることに感嘆します。
さて、雪華平皿、裏側はどうなっているかといいますと、
雪輪が並んでいます。
土井利位侯も雪華図説のなかで雪輪を描いています。分類表ではE2です。
アップ。
雪輪はシンプルですが私の最も好きな雪の結晶の一つ。
雪が降ってきた時、雪輪の形のものを見たこともあります。
おそらく結晶が溶けかけた状態だったのでしょう。
雪輪の形だあ~と感激しました。
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◆架谷庸子さんの雪華紋のお皿を手に入れた後に訪ねた古河歴史博物館
「雪の殿さま土井利位」展に関してはこちら。
◆雪華紋皿。1枚は飾り用。1枚はおかずをのせて食べる時のお皿として愛用中。
詳しくは食べ物ブログ「おいしくってしあわせ」にて近日ご紹介します。
◆架谷さんの雪華紋皿、タイプスリップしてお見せしたい方がもう一人います。
こちらに。
【雪の結晶とアート】INDEXはこちら
雪の結晶全般はこちら
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