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2017年11月23日 (木)

絢爛な色宇宙にうっとり。関井一夫さんの万華鏡展(その1)(No.12)

インテリアでは自然素材の木、リネン、和紙っていいな~と思っていた私に、
金属。とりわけ、真鍮や錫の素材が部屋にあるといいな~♥ 落ち着くな~と
目覚めさせてくださったのがご夫婦で金工作家の関井一夫さん、浩美さんご夫妻です。

昨日から日本橋高島屋さんで関井一夫さんの万華鏡展が開かれているので
早速お訪ねしました。

芸術の秋。眼福でした♥

ギャラリー内は撮影禁止ですが、関井さんと高島屋さんのご好意で
撮影&ブログでのご紹介の承諾をいただきましたのでアップいたします。
上手く撮れた14作品に絞って2回に分けてご紹介します。

※繊細で奥深い色調を再現しきれていないので、ぜひ現物をご覧になってください。
※ガラケーとデジカメで撮っています。
デジカメは覗き穴にレンズを密着させるのではなく、少し手前から写しました。
そのため、万華鏡が丸ではなく、欠けて写っているものも。
万華鏡作品そのものは綺麗に放射状に広がっています。

※画像はクリックで拡大します。

1)丹銅鎚起「天狼」万華鏡。

吠えている狼の姿が美しいです。
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尻尾が今にも動きそう。
金属って木などに比べて、冷たい、無機質な素材と思いがちですが、
持ってて心地よく、手に落ち着く素材だとあらためて感じさせられます。

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シリウスの星の光のような凛とした白、青を基調にした世界が広がります。

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2)宙の天女

未来的。そこに居るだけでまわりの空気を変えるような厳かさがあります。
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中のオブジェクトは
残念ながら
ピンボケで撮影失敗。

天女なので
羽を感じさせる
モチーフも素敵でした。










3)ネペンテス(うつぼかずら)をモチーフにした作品

これぞ関井さんの真骨頂。妖しくなまめかしいフォルムです。
細部をご覧いただければ。
サイズの大きい画像です。はみでたら、右クリック→リンクを新しいタブで開く、を。
3utsubo1
右後ろの「桜昇竜」。同じようなポーズをしています。

黒を背景とした世界に花のカーラーのような曲線フォルムの白いオブジェクトが効いています。
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スペイシー。
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4)A MAN(ver.我)
前衛的な姿にびっくり! 万華鏡の筒は首のところから抜きます。

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おしりもカメラでパシャリ。



「我」という文字がオブジェクトとして入っているので、あちこちに「我」が。
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文字も鏡に映ると立派な模様になるのですね!
テレイドスコープなので白い壁が背景だと白ベースに。
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~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
この作品について詳しくうかがいましたのでご紹介しますと。

2017年5月に京都でおこなわれた万華鏡の世界大会に出展された作品です。

「ブリュースター・カレイドスコープソサエティ・インターナショナルコンベンション」の
ホームページ内(ttp://bks2017kyoto.com/details49.html)で
関井さんのメッセージつきで紹介されています。

関井さんの作品は
日本で独自に進化した「丸絞り」という金属造形技法を含む「鎚起(ついき)」という、
板状の金属から立体物を成形する金属工芸技法に基づいているそうです。

長年、金工作家としてさまざまな立体彫刻を作ってこられた関井さん。
万華鏡を納めるボディは単なるボディではなく、一つの作品なのです。

立体的なオブジェ、と万華鏡。2つのアートが融合して一つの世界を創り出している。
それを楽しめる贅沢さがあるのですね。

「A MAN (Ver.我)」では、万華鏡を覗いた人が、「我」という文字の造形を楽しめること、
その意味を感じることを意識されたそうです。
微妙に書体の違う「我」をオブジェクトに用いることで、
いろんな「我」「我」が絡んで世界が成り立っている、ことを表現されているのですね。

また、この作品は万華鏡(カレイドスコープ)であり、
まわりの景色をオブジェクトのようにとりこむテレイドスコープでもあります。

どこで、どんな景色を映して万華鏡を覗くか。
鑑賞者一人ひとりの「自我」がその人だけの「我」の世界を創りだすということなのですね。

5)ムーンライトフラワー

透き通るようなレモンイエロー、淡いすみれ色。しっとり。
5moonlightflower15moonlightflower2








6)リトルピンク

ピンクの花、白い花が咲く花園のよう。
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7)紅薔薇万華鏡

紅薔薇は根強い人気の万華鏡の一つ。
赤と金、というシンプルな色調ですが、赤の色味、形のバリエーション、
金色のなめらからな曲線が描くフォルムが創り出す造形の変化が豊かで、
ずっと回し続けていたくなります。
すごく奥行きが感じられて、宇宙に浮かぶ華やかなバラの花のよう。
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8)不確かな果実「林檎」万華鏡

じっくり煮詰めたタルトタタンのような深い色のリンゴ。おいしそう。
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赤りんご、青リンゴの皮のような色合いのやわらかさも素敵。
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9)洋梨

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覗き穴の向こうにラフランスのような緑色の美しい世界が。
画面の右奥に写っているのが洋梨万華鏡の本体。

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--------------------
その2に続きます。

関井一夫さん万華鏡INDEXはこちら

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emi

  • プラネタリウムでのヒーリング番組制作に携わった後、現在は 土井利位侯の「雪華図説」をライフワークとして調べ中の図書館LOVER。月に魅せられ、毎日、月撮り。月の満ち欠けカレンダー(グリーティングライフ社)のコラムも担当。              興味対象:江戸時代の雪月花、ガガーリン他。最近は、鳥にも興味を持ち始め、「花鳥風月」もテリトリーとなっています。   コンタクト:各記事のコメント欄をご利用くださいませ。コメントは私の承認後、ブログ内に反映される仕様にしています。公表を希望されない方はその旨をコメント内に明記くださいますようお願いいたします。
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