素敵な言葉(その7)---花筏(はないかだ)
花筏(はないかだ)。
日本の美意識を象徴する言葉の一つではないでしょうか。
満開を過ぎて花が散ってしまえば、もうお花見シーズンは終わり。
のはずですが、
散った花をも愛でる、
花びらが水面を覆うさまを「花筏(はないかだ)」と名付け、もう一つの愉しみを見出す。
その感性がすごいです。
たとえるなら。
魚の身を食べたあと、骨のまわりのうまみまで味わう「骨湯」。
たとえるなら。
中秋の名月があいにくの雨や雲で見えない時に
「無月」と名付けて、名月が見えないことすら風流にしてしまう感覚。
「花筏」には
散りゆく最後まで桜をいつくしみたいという繊細さと、
残念に思うことすら「風流」に見立て愉しんでしまおうとするたくましさ、
この2つが感じられます。
素敵な言葉だと思います。
川の水面全体、ではないですが端に花筏が。
花筏に乗るカモ。
いつかは弘前城のお堀の花筏を見てみたいです♪
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