ガガーリン83 ガガーリンとマイヤ・プリセツカヤが微笑みあう写真をみつけました
意外と思われるでしょうか。自然と思われるでしょうか。宇宙飛行士ガガーリンはバレエ界の至宝マイヤ・プリセツカヤと面識があります。
1961年4月12日、ガガーリン(当時27歳)は人類初の有人宇宙飛行を成し遂げました。その祝典が4月14日、モスクワのクレムリン宮殿でおこなわれました。そのレセプションにマイヤ・プリセツカヤも出席。バレエを披露したそうです。
ガガーリンはもちろん「時の人」。そして、プリセツカヤは(当時36歳)もは前年1960年にボリショイ劇場の首席バレリーナとなっています。
『宇宙船ボストーク』にこう書かれています。
| クレムリン宮殿の中では、お客さんたちはグランド・パレス(大宮殿、クレムリンの一部)のセント・ジョージ大広間に集まっていた。(中略)ソヴェト政府の公務にたずさわったひとかどの人は全部顔をそろえていた。繊細なバレリーナ、胸に勲章を飾った、恰幅のいい将軍たち、作曲家、科学者、サーカスのスターたち、宇宙開発関係の技術者、外交官、それにジャーナリストたち。もちろんソヴェト共産党および政府の指導者たちは全部い合わせていた。(p20より) 演説と乾盃のあとで、何人かのソヴェト最高の芸術家たちがガガーリンへの敬意を表するためにコンサートをひらき、これでモスクワでのガガーリン・デーは幕を閉じた。 その偉大な芸術のために、ほんの二、三日前に授与されたばかりのレーニン勲章を胸にかざったスヴィアトスラフ・リフテルがラフマニノフの曲を演奏した。バレリーナのマヤ・プリゼツカヤは『小さなセムシの小馬』の1シーンを踊ったが、ふだんよりずっと光輝にあふれた出来だった。(p23) |
イギリスの新聞『Daily Worker』では4月15日の紙面でクレムリンでのレセプションについて書かれています。
| The party culminated in a star concert, including ballerina Maya Plisetskaya and Bela Roudenko, who sang at last month's Daily Worker birthday celebrations, 訳してみます。 バレリーナのマイヤ・プリセツカヤやベラ・ルーデンコも参加したスターコンサートで宴は最高潮に達した。ベラは先月のデイリーワーカー創立記念日に歌った歌手である。 |
◆マイヤ・プリセツカヤの自伝で、ガガーリンとプリセツカヤの2ショット写真をみつけました。
日本語翻訳本『闘う白鳥-マイヤ・プリセツカヤ自伝』にはないのですが、英語翻訳本『I am MAYA PLISETSUKAYA』に掲載されていました。微笑みあっていて、ガガーリンの人なつっこい笑顔、きさくさがうかがえる写真です。
同じ写真がネットでも見られます。『Власть(ブラスチ)』というロシアの雑誌の2005年10月31日号。http://www.kommersant.ru/doc.aspx?DocsID=622334
◆二人の交流がわかる記事をみつけました。
ロシアの新聞『ТРУД』のwebサイト、2005年11月19日の記事です。
リュドミラ・ズィキナ(先月に亡くなったロシアの国民的民謡歌手)が語っています。訳してみます。
| 私のプリセツカヤとの親交はユーリィ・ガガーリンのおかげで偶然に生まれました。1964年4月12日、宇宙飛行士の日を祝してクレムリンでおこなわれたコンサートでのことです。プリセツカヤはシチェドリンのバレエ「せむしの仔馬」の美しい娘を踊りました。(中略)プリセツカヤとガガーリンはどんな仕事でもたゆまないトレーニングが必要だという会話をしていました。 |
ソ連の当時の時の人同士、宇宙飛行士と天才バレリーナは交流があったのですね。ガガーリン著『宇宙への道』にもでてきませんし、二人が互いの交流を書いている文献は未発見ですが、みつけたらまたご紹介します。
♪♪ メ モ ♪♪
◆『宇宙船ボストーク』 について。
W.G.バーチェット、A.バーディー著 岸田純之助訳 岩波書店 1962年
原題:Cosmonaut Yuri Gagarin-First Man in Space-
☞1961年にイギリスで出版。西側でガガーリンに単独会見をできた最初のジャーナリストたちのよる本。
当時の新聞などだけではわからない帰還後のガガーリンのことを独自の視点でこまかに描写していて、とても興味深い内容です。
※固有名詞の表記が今の一般的なものとは違いますが原文のまま引用しました。
◆マイヤ・プリセツカヤの自伝について
原題『Я, МАЙЯ ПЛИСЕЦКАЯ(ヤー・マイヤ・プリセツカヤ)』マイヤ・プリセツカヤ著
(ロシア語)→未読
英語翻訳本『I am MAYA PLISETSUKAYA 』→一読。ガガーリンとの写真あり。
日本語翻訳本『闘う白鳥-マイヤ・プリセツカヤ自伝』山下健二訳 文藝春秋
→既読。ガガーリンとの写真掲載なし。
◆ベラ・ルーデンコ/Бэла Андреевна Руденко

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