土井利位はどんな雪の日に観察したのか調べ中の途中報告
ライフワークとして土井利位の「雪華図説」「続雪華図説」にまつわることを調べています。
ほとんど刑事をしています。土井利位はどんな雪の日に雪華を観察したのでしょうか。「雪華図説」「続雪華図説」に日付が書いてある時もあれば、ない時もあります。
観察の拠点は江戸、大阪、京都。彼の時代の気象を今調べている最中です。その流れで「鷹見泉石日記」と「曲亭馬琴日記」に目を通しています。曲亭馬琴は「南総里見八犬伝」でおなじみのいわゆる滝沢馬琴のことですね。
この2つの日記が非常~~~~~に面白いのです。というのは二人とも同時代の江戸に生き、相当共通の知人がいます(でも、二人が面識があった旨の記述はみあたらず)。
鷹見泉石は蘭学者であり土井利位侯の家老。今でいえば永田町の中枢にいるといってもいいのでしょう。
滝沢馬琴は日本で初めて著述業でほぼ生業を立てることができた人物といわれています。
が、セレブっぷりをみてみると鷹見泉石にはかないません。鷹見泉石の日記はあくまでも業務日誌のようなものだと思うのですが、大名他への贈答でカステラがたくさん登場します。鶏卵も砂糖も。いかに当時、それらが貴重で、カステラがモダンで高価だったかがわかります。
滝沢馬琴にはほとんどカステラの贈答はでてきません。
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滝沢馬琴は鈴木牧之ともつながりがあります。鈴木牧之というのは「北越雪譜」を出版した人で、この中で土井利位の雪華図を転載して紹介している人物。「北越雪譜」がベストセラーになったことで、土井利位の雪華模様をモードとして広げた貢献者となった人物ですが、鈴木牧之は、「北越雪譜」の出版にあたって、滝沢馬琴に力になってくれるよう再三お願いをしていたのです。
というわけで、いろんなネットワークがつながっているなあとか二人の当時の生活ぶりや江戸の町の様子、また思った以上に江戸時代がモダンであったことなどを発見しながら、二人の日記を読んでいます。詳細はあらためてご紹介しますが、少しだけ感動したことを。
①鷹見泉石と滝沢馬琴が同じ雪のことを書いている!
同じ江戸の町で暮らしていたから、あたりまえなのですがなんだか、「同じ空の下」というのを感じて興味深くなりました。
例)文政10年(1827年)12月2日の雪について
鷹見泉石は「曇 寒 暮より雪」 『鷹見泉石日記』2巻p153
滝沢馬琴は「曇 夜五時より風 五時半過より雪 終夜無間断」 『曲亭馬琴日記』1巻p248
②滝沢馬琴の方が描写が細かい
鷹見泉石はあくまでも業務日誌でしょうし、滝沢馬琴は書きたいサガなのでしょう。日記での天気の描写も細かいです。現代に生きていたら、ブロガーでツイッターもフェイスブックをやっていただろうと思うほど、毎日の日記の量が半端ないです。それがわかって面白いです。
③雪華図説で日付が記されていた日の雪の様子がわかりました
『雪華図説』に天保3年(1832年)1月3日に5種類の雪華が観察できたことが記されています。
滝沢馬琴のこの日に日記を辿ると、ありました!
「曇 四時過より雪 夜中雪止」 『曲亭馬琴日記』3巻p12
3日の日記の本文では、朝から雪が降りそうな曇り空で、出かけたら雪が降り出したことが書かれ、翌日4日の日記では3日の雪は多く積もらずはやく解けたことが書かれています。
※江戸時代の時刻制度の時間の単位は季節によってもかわるのですが、上記の四時過というのは現在の時刻でいうと朝10時頃でしょうか(違っていたらすみません)
④同じく当時江戸で暮らしていた斉藤月岺の『斉藤月岺日記』も興味深いです。
「雪華図説」で文政13年(1830年)2月18日に10種類の雪華が観察できたことが記されていますが、
『斉藤月岺日記』の2月18日に「夜中 朝より雪 昼前止む」と書かれています。
これを見ると、土井利位たちが朝起きて、早い時間に雪華を観察したことが推測できます。
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こんな風に、土井利位がどんな雪の日に観察したのかが具体的に想像できるようになるのが面白いです。
当時の鷹見泉石、馬琴、斉藤月岺の3人が、それぞれの身分でそれぞれに江戸の町で暮らしていたのに180年後にこんな風に日記を照らしあわされるとはまさか想像もしていなかっただろうなと思うと、不思議な気持ちになります。私もそうかもって。
後世誰かが「私」と今、同じ時代に生きながら私が接点がない人物のブログとをつきあわせて何かを感じ取るのかもしれないな~って。
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青字は引用箇所です。
注意/カタカナで書かれた助詞をひらがなに直しています。当時の慣用字を現代のひらがなに直しています。注意を払っていますが誤字脱字あるかもしれません。気がつけば随時加筆修正します。
付箋紙(つい、ポストイットと呼んでしまいますが)ってなんて愉しいんでしょう。
←アップで5色を。





















①カタログ『雪の華~「雪華図説」と雪の文様の世界』(古河歴史博物館)。
②雪華の封筒・便箋セット(古河歴史博物館)
③雪華の一筆箋。
⑤懐紙(古河歴史博物館)。
こちらが以前購入した若草色の懐紙です。
その茶葉は。なんと雪の結晶の形の砂糖が入っているんです。
紅茶を淹れる時は、茶葉から雪華砂糖を抜き取り、紅茶を淹れたティーカップに砂糖をいれるのもいいです。
⑥雪の結晶の形の砂糖「雪の華」
①和菓子の「おが和」さん。雪華図説の中の雪華をかたどった「雪華圖説」がおいしいです。餡を白い生地で包んでいるのですがパウダースノーのようにキラキラしています。
私は食べそこなってしまいましたが、
②こちらも老舗の桂月堂。 
桂月堂さんには
古河は日光街道沿いをはじめ蔵があちこちに残り、歴史と風情を感じさせる一角がいっぱいあります。
雪華があしらわれているんですよ。千代紙の図案みたい。
④文学館の2階にあるイタリアンレストラン「唐草」。今回初めて行ったのですが、おすすめです!建物も素敵ですし、ランチもおいしかったでした。サラダのドレッシングもメインのおさかなのバルサミコソースも美味。結晶モチーフの紅茶もあります
文学館、鷹見泉石記念館、歴史博物館に続く道は、大きな石垣が印象的。
⑤鷹見泉石(たかみせんせき)記念館も素敵!
建物の中にある囲炉裏には火がともされていて、暖をとることができるようになっていました。あちらこちらに端正に花が活けられていました。
入口には「古河城出城諏訪曲輪跡」の碑があります。
今回、歴史博物館の永用俊彦氏からとても興味深いお話をうかがわせていただきました。
自らが版木を手掛けるという同じ立場だからこそ実感できることなのでしょう。
今回は訪ねませんでしたが、上の地図の左上に見切れたところに位置するのが、土井利位侯も眠る土井家墓所がある正定寺。
なんでしょう。
実は「しろたん」の形で
全体像はこんな感じです。
切り方は結構簡単です。
2011年11月19日
朱赤がとても華やか。JULEN 1966 DANMARKと書かれた金の文字がキラキラ綺麗です。
年末に私の手元に土井利位(どいとしつら)の雪華のオーナメントがやってきました!
シルエットもご覧ください。
2011年12月17日にご紹介した紋切型のセットには、折り紙を5つ折り、6つ折りに簡単にできるシートがついていて便利です。
②それを3つ折りする。
③上の切り絵はこんな風なシルエットではさみをいれました。







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